アルパカVHH抗体

アルパカVHH抗体

アルパカ等のラクダ科の動物には、通常のIgG抗体とは異なる特殊な構造の抗体が存在します。

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その特殊な抗体は、『重鎖抗体』と呼ばれ、通常のIgG抗体の軽鎖とCH1ドメインが存在せず重鎖のみで構成されています。
この重鎖抗体の可変領域は、VHH抗体と呼ばれ天然起源のシングルドメイン抗体として利用可能です。

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VHH抗体は、様々な利点があります。
1つ目の特徴は、CDR3領域が通常のIgG抗体と比べ長いという点です。
そのため、VHH抗体は酵素の基質結合部位等に結合しやすく中和抗体として機能する抗体の割合が、
通常のIgG抗体に比べ高いと推測されます。
2つ目の特徴は、生産の容易さです。
分子量が約15KDaと低分子の抗体であるため、大腸菌や酵母で容易に発現させる事が可能です。
3つ目の特徴は、安定性の高さです。
VHH抗体は、様々な変性状態下(グアニジン塩酸塩、尿素などの変性剤溶液中、高温、高圧)から
天然の構造へ巻き戻りやすい性質を備えています。
特に注目したいのが熱安定性の高さです。
VHH抗体は、90℃という高温で熱処理した場合でも、室温に戻す事により熱処理前と同程度の抗原結合活性を示します。
4つ目の特徴は、タンパク質工学的な抗体改変の容易さです。
VHH抗体は、シングルドメイン抗体であるため、他のタンパク質やペプチドと融合する事により
容易に様々な用途に適した抗体へ改良する事が可能です。
このようなVHH抗体の優れた特長を生かし、診断薬等への応用を目指し、研究開発を進めています。

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